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No.2 小野島ゆかりさん (パティシエール)           【2010-3-31】
オンとオフを大切に。今回はお菓子作りに留まらない幅広い活動を目指すパティシエ小野島 ゆかりさんにインタビューです。

小野島 ゆかり
日本でパティシエールの修行をしホテルのシェフを経験後、1997年渡白。結婚・出産を経て2002年よりブリュッセル市内のレストランでパティシエールとして活躍。

2009年末、新たなステージを目指してレストランを退職。現在はお菓子教室を開催しながら次のステップ(自分のお店を出す)のための充電中。得意なお菓子は焼き物系とフルーツを使ったデザート。

スタッフ(以下S):始めはビジネススクールを出て、レストランのサービス・フロントの勉強をされていたということですが、パティシエに転向した理由は何ですか?

ゆかりさん(以下Y):お客さまに自分の作ったものを提供する側に立ちたくて・・・。

一昔前のお料理の世界は完全に男の世界だったでしょう?お菓子作りなら!と思ってパティシエに転向しました。修行のためにパティスリーの門を叩きましたが、当時はパティシエの世界も女性がほとんどいない状態で、まだまだ女性が働くのは難しかったんですね。何度も何度も門前払いされました。 どうしてもそのお店で働きたくて何度も通い詰め、ようやくお店に入ることを許されましたが、やはり男女が対等に働く環境にはなっていなかったんですね。

当時はつらいなと思う事ばかりで、仕事の喜びが何年もの間見出せなかった、その後多大な影響を受けることになる師匠に出会い今日に至りました。この道に入り20年以上経ちましたが、結果的には移って良かったと思っています。私の師匠には本当に感謝しています。


S:パティシエの修行というとフランスのイメージが強いですが、どうしてベルギーを選ばれたのですか?

Y:こちらには97年に来たのですが、ちょうどその頃パリでいわゆる「日本人狩り」がありまして。フランスは危ない!ということで知り合いの紹介でベルギーに来ました。 フランスは地方ごとに異なった種類があるほどお菓子のバラエティーが豊富なので、本当はパリで修行したかったんですけれどもね。

その後、妊娠・出産を経て少しお休みしていたんですけれども、2001年の暮れに当時よく行っていたレストランのオーナーから「ここで働いてくれないか?」と誘われました。「子供も小さいし長時間働けないから」とお断りしていたのですが、それでも良いよ!って強引に誘ってくださいまして。最初は週に2回程度でしたがまた働き始めました。

2005年にそのお店で一緒に働いたシェフが自分のレストランを出すというので、一緒にいちから立ち上げに参加させてもらいました。本当に、お店のペンキ塗りから!「私、お菓子作りするために呼ばれたんじゃなかった?」って思いながらペンキ塗りしましたよ(笑)。

S:日本とベルギーの両方でパティシエとして活動されて、違いを感じたことはありますか?

Y:そうですね。パティシエに限ったことではありませんが、発想力はヨーロッパのほうが優れているかなと思います。食材の組み合わせとか。行動力があるので、準備もそこそこに「とりあえずやってみよう!」ってなりますね。

日本人は頭で組み立ててから取り掛かり慎重になりがちですから、そういった意識はとても勉強になりました。 逆に仕事の完璧度は日本人が上ですね。形の崩れや傷は許されませんでしたから。

S:それでは、ベルギー・ヨーロッパで求められるお菓子とはどういったものでしょうか?

Y:日本的なお菓子をベルギーの人に食べてもらうと「水っぽい、あっさりしすぎている」と言われます。もともと味が濃いのが好きなんでしょうね。でも、美味しければ何でも受け入れてくれますよ。

伝統を守る人はとても頑なですが、異文化の食材を大胆に取り入れて受け入れる懐の深さはありますね。特に最近はヨーロッパの食材を使い果たして、アジアの食材がとても注目されているくらいです。

例えば、今は日本的触感がとても注目されているんですよ。「なめらか」という食感ですね。以前講習会でフランスの人が「なめらか」と日本語の単語をそのまま使われていてびっくりしました。そういった意味では、日本の繊細な味付けや食感と、ヨーロッパ風の味の組み合わせの両方を知っているのはとても大きな強みだと思います。


S:レストランとパティスリー、提供するお菓子の違いはあるのですか?

Y:はい。レストランで提供するデザートは、コースのメニューと素材・味が重ならないように注意します。変な言い方ですが「お菓子」にならないようにするんですね。前菜からメインまでメニューを見て、デザートにも同様のインパクトがあるように気をつけていました。

レストランで働き始めた頃はシェフから作るデゼール(注:デザートのこと)を指示されていたのですが、だんだんと任されるようになって、最後は自分の好きに作って!と言われるようになりました。今まで作り溜めていたルセット(注:レシピのこと)を基にして、味にインパクトをプラスしたり、また素材の味を壊さない様に持ち味を引き出すなどの手直しをして、フレッシュ感のあるレストラン・デゼールに作り変えました。単なる足し算引き算ではないのが難しかったですね。

S:最後にベル通読者に、これは挑戦してもらいたい!というベルギーのお菓子を紹介してください。

Y:タルトシュークル(砂糖のタルト)、タルト・オゥ・リ(お米のタルト)、タルトフラン(プリンのようなタルト)はオススメです!タルト生地がサクサクしていないブリオッシュ系の生地なんです。ぜひトライしてもらいたいですね!

今は次のステップのためにレシピを考えて溜めていく期間だというゆかりさん。ゆったりとした口調からは想像できないけれど、お菓子作りの現場では怒鳴ったり怒ったりと、ある方からは「女性の顔をしたオトコと言われたことがありました(笑)。」とのこと。

そんなオンとオフがはっきりした彼女、今後はお菓子と異ジャンルとのコラボレーション企画などにもチャレンジしたい!と、とても意欲的でした。


連絡先
メール: Yukariokashigasuki@gmail.com
携帯:  0473 79 31 76
*限定でお菓子の販売をする事があります。お問い合わせください。

*お菓子教室の様子はベル通スタッフブログこちらから!
*5月に販売された苺のケーキはベル通スタッフブログこちらから!

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